土地所有者の方が活用できる制度

裁決申請請求・補償金支払請求

 裁決申請請求は、起業者に裁決申請を行うことを求めることができる制度です。
 土地所有者や土地に関して権利を有する関係人(先取特権を有する者、質権者、抵当権者、差押債権者又は仮差押債権者を除く)は、起業者に対して、裁決申請を行うことを請求できます。(根拠法令 土地収用法第39条、土地収用法施行規則第15条の2)
 起業者は、裁決申請請求を受けた場合、2週間以内に収用委員会に裁決申請をしなければなりません。2週間以内に申請をしない場合は、過怠金について裁決が行われますので、これにより、裁決申請を間接的に強制する制度となっております。(根拠法令 土地収用法第90条の4)

 支払請求は、早期に起業者から土地に対する補償金の支払いを受けることができる制度です。
 土地所有者や土地に関して権利を有する関係人(先取特権を有する者、質権者、抵当権者、差押債権者又は仮差押債権者を除く)は、起業者に対して、補償金の支払いを請求できます。
 裁決申請前に支払請求をしようとする場合は、裁決申請請求と一緒にしなければなりません。(根拠法令 土地収用法第46条の2、土地収用法施行規則第17条の4)

 起業者は、支払請求を受けた場合、2か月以内又は裁決手続開始の登記がされた日から1週間以内のいずれか遅い日までに、見積もった補償金を支払わなければなりません。(根拠法令 土地収用法第46条の4、土地収用法施行規則第17条の5)
 起業者が支払いを遅滞した場合は、加算金について裁決が行われますので、これにより、適正な支払を間接的に強制する制度となっております。(根拠法令 土地収用法第90条の3)

 裁決申請請求や支払請求を行うにあたって、手数料は不要です。


土地に関する補償  土地収用法施行規則別記様式9の2の「裁決申請請求書」の様式です。自分が土地所有者又は土地に関して権利を有する関係人であることを証明する書面を添付する必要があります。 (PDF形式/93KB)
明渡しに関する補償
 土地収用法施行規則別記様式10の2の「補償金支払請求書」の様式です。 (PDF形式/94KB)

第一種市街地再開発事業の資産価額等についての申請

 第一種市街地再開発事業において、資産価額や損失補償額に不満がある場合に、土地所有者等が第三者機関である収用委員会に判断を求めることができる制度です。


市街地再開発事業とは?

 都市計画法及び市街地再開発法に基づいて、市街地を一体的・総合的に整備する事業であり、第一種市街地再開発事業と第二種市街地再開発事業に区分され、前者は権利変換手法により事業を行うものであり、後者は用地買収方式により再開発事業を行うものです。

【資産価額の事件の対象とは?】

 そのうち、第一種市街地再開発事業が対象になります。


第一種市街地再開発事業とは?

 権利変換手法により事業を行うものです。
 再開発事業の基本となるものですが、権利調整を一括して行うので組合施行などの比較的小規模な再開発事業に適しているとされています。


収用委員会と資産価額事件の関わり

  第一種市街地再開発事業については、権利変換手法をとるため土地収用手続に関する規定は適用されないこととなっています。
 しかし、収用委員会の持つ補償に関する専門的な機能を活用することとして、従前資産(施行区域内に持っている宅地や建築物及び借地権など)の価額についての裁決申請及び土地明渡しに伴う損失補償にかかる補償額の裁決申請ができることとなっています。
 このうち、従前資産(施行区域内に持っている宅地や建築物及び借地権など)の価額についての裁決申請が「資産価額事件」であり、土地明渡しに伴う損失補償にかかる補償額の裁決申請が「損失補償事件」です。
また、土地区画整理事業など個別法の規定に基づく裁決申請についても、同様の制度がありますので、詳しくは、事務局までお問い合わせください。


第一種市街地再開発事業の流れ及び裁決申請の要件

  第一種市街地再開発事業の流れは、国土交通省のサイトをご参照ください。
 この中で、権利変換計画の縦覧がなされ、縦覧期間内に意見書を提出し、不採択になった場合、不採択の通知を受けた者は、その到達日から30日以内に資産価額の裁決を申請することができます。
 損失補償事件については、施行者と損失を受けた者の協議が成立しない場合、いずれの者からも裁決を申請することができます。
 裁決申請書の様式は、下記リンクのとおりです。


申請様式(資産価額)
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記載例(資産価額)

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申請様式(損失補償)
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 記載例(損失補償)
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 裁決申請を検討されている方は、上記様式及び記載例をご活用ください。
申請には手数料が必要になります。
申請する際は、収用委員会事務局総務課調整担当(TEL 03-5320-7054)に事前にお問い合わせください。


裁決申請後の流れ

 裁決申請後の基本的な流れは、収用事件とほぼ同様で、裁決申請者及び相手方が委員会に提出した意見書や審理を経て、裁決書が送達されます。


防災街区整備事業の資産価額等についての申請

 密集市街地における防災街区整備事業において、資産価額や損失補償額に不満がある場合に、土地所有者等が第三者機関である収用委員会に判断を求めることができる制度です。

防災街区整備事業とは?

 密集市街地において特定防災機能の確保と土地の合理的かつ健全な利用を図るため、建築物への権利変換による土地・建物の共同化を基本としつつ、例外的に個別の土地への権利変換を認める柔軟かつ強力的な事業手法を用いながら、老朽化した建築物を除却し、防災機能を備えた建築物及び公共施設の整備を行う事業です。


収用委員会と資産価額事件の関わり

  防災街区整備事業については、権利変換手法をとるため土地収用手続に関する規定は適用されないこととなっています。
 しかし、収用委員会の持つ補償に関する専門的な機能を活用することとして、従前資産(施行区域内に持っている宅地や建築物及び借地権など)の価額についての裁決申請及び土地明渡しに伴う損失補償にかかる補償額の裁決申請ができることとなっています
 このうち、従前資産(施行区域内に持っている宅地や建築物及び借地権など)の価額についての裁決申請が「資産価額事件」であり、土地明渡しに伴う損失補償にかかる補償額の裁決申請が「損失補償事件」です。


防災街区整備事業の流れ及び裁決申請の要件

 防災街区整備事業の概要については、国土交通省のサイトをご参照ください。
 この中で、権利変換計画の縦覧がなされ、縦覧期間内に意見書を提出し、不採択になった場合、不採択の通知を受けた者は、その到達日から30日以内に資産価額の裁決を申請することができます。
 損失補償事件については、施行者と損失を受けた者の協議が成立しない場合、損失を受けた者は裁決を申請することができます。
裁決申請書の様式は、下記リンクのとおりです。


申請様式(資産価額)
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記載例(資産価額)

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申請様式(損失補償)
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 記載例(損失補償)
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 裁決申請を検討されている方は、上記様式及び記載例をご活用ください。
 申請には手数料が必要になります。申請する際は、収用委員会事務局総務課調整担当(TEL 03-5320-7054)に事前にお問い合わせください。

裁決申請後の流れ

 裁決申請後の基本的な流れは、収用事件とほぼ同様で、裁決申請者及び相手方が委員会に提出した意見書や審理を経て、裁決書が送達されます。 


生産緑地買取の価額についての申請

 生産緑地地区において、買い取る旨の通知をした者(区市町村長など)と生産緑地の所有者との間で当該生産緑地の時価の額について協議が成立しない場合に、生産緑地所有者等が第三者機関である収用委員会に判断を求めることができる制度です。生産緑地における買取制度を前提とした手続になります。

生産緑地とは?

 都市計画に定められた生産緑地地区内の土地又は森林をいいます。


裁決申請の前提となる生産緑地法における買取制度における対象者は?

 生産緑地の所有者であって、①又は②に該当する方です。
  ①当該生産緑地地区に関する都市計画の告示の日から起算して30年を経過したとき
  ②当該生産緑地に係る農林漁業の主たる従事者が死亡し、若しくは農林漁業に従事することを不可能に
   させる故障として建設省令で定めるものを有するに至ったとき



生産緑地買取の価額についての裁決申請

 生産緑地の制度については、 国土交通省のサイトをご参照ください。
 この中で、生産緑地買取の申出がなされ、これを区市町村長が買い取る場合に、時価で買い取る旨を書面で当該生産緑地の所有者に通知することとなっています。この時価については、区市町村長と生産緑地の所有者が協議して定めることとなっています。
 そして、協議が成立しない場合、区市町村長、生産緑地の所有者いずれからも裁決を申請することができます。
 裁決申請書の様式は、下記リンクのとおりです。 

申請様式(生産緑地)
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記載例(生産緑地)

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 裁決申請を検討されている方は、上記様式及び記載例をご活用ください。
申請には手数料が必要になります。申請する際は、収用委員会事務局総務課調整担当(TEL 03-5320-7054)に事前にお問い合わせください。

裁決申請後の流れ

 裁決申請後の基本的な流れは、収用事件とほぼ同様で、裁決申請者及び相手方が委員会に提出した意見書や審理を経て、裁決書が送達されます。 




収用制度活用事例のご紹介

 道路、公園等公共の利益となる事業を実施するとき、原則として新たに土地が必要となります。
 しかし、権利者間で話し合いがつかない、起業者と補償金のおりあいがつかない等契約をできない場合があります。

 このような場合に、収用制度の活用が早期解決への一つの手法として挙げられます。
 では、どのような場合に収用制度を活用し、解決できるのでしょうか?

 収用制度は、権利者及び起業者ともにメリットのある制度として数多く活用され解決に至っていますので、その代表的な事例をご紹介致します。


補償についての意見の隔たりが埋まらず、契約できない事例

 下記表に例示されているように、補償の内容や金額について、権利者と起業者との間で意見の隔たりが埋まらない、あるいは権利者間で権利の配分割合(土地所有権、借地権など)の合意が調わない場合など、これ以上当事者間での話し合いによる契約が見込めないときに収用制度を活用することができます。

 収用委員会は、現地を調査し鑑定等の内容を踏まえ検討し適正な補償金額等を裁決で示すなど、公正中立な第三者機関として紛争解決に当ります。

 また、収用委員会は、土地所有者が補償金の支払いに代えて代替となる替地を要求する「替地の要求」や、土地所有者が事業に伴って発生する残地を起業者に買い取るよう請求する「残地収用の請求」について、相当性等を認定し適否を裁決で示すなど、公正中立な第三者機関として収用に伴う紛争解決に当ります。

【具体例】

土地に関する補償の内容及び金額について意見の相違があり契約ができない場合  例えば、収用される土地の対価や、土地に付着する借地権等の権利の消滅に対する補償など土地に対する補償の内容及び金額について、権利者と起業者との間で協議が整わない場合

 具体的には、次のような補償が挙げられます。
 例) 土地補償
     借地権消滅補償
     土地の賃貸借による権利消滅補償
     残地補償
     残借地権補償  など

 土地に関する補償金の詳細についてはこちら

 ※土地所有者と借地権者との間の底地価格と借地権価格との配分割合の協議が調わない場合なども収用手続を活用できます。
明渡に関する補償の内容及び金額について意見の相違があり契約ができない場合  例えば、収用される土地に存在する建物などの物件に対する補償や、収用されることにより通常発生すると客観的に認められる補償金の内容及び金額について、権利者と起業者との間で協議が整わない場合

 具体的には、次のような補償が挙げられます。
  例)建物移転補償
     工作物補償
     立竹木補償
     動産移転補償
     仮住居補償
     借家人補償
     移転雑費補償
     営業休止補償   など

 明渡に関する補償金の詳細についてはこちら

一部の権利者と合意ができずに、契約できない場合

  起業者は、関連する土地建物に係る権利者が複数いるときに、原則としてすべての権利者の合意のもとに契約を行います。
 そのため、一部の権利者と合意に至らない場合、合意している他の権利者と契約ができず、合意している権利者の早期の生活再建が難しい場合があります。

 例えば、賃貸アパートを所有している建物所有者が、起業者と補償の内容について合意しているが借家人は合意に至っていない、あるいは、建物所有者自ら借家人を退去させることができない等の事情により、合意している権利者が契約できない場合があります。

このように進展が見込めない事例において、収用制度を活用することにより、収用委員会が裁決で補償金等を裁決し、権利者の早期の生活再建につなげることもできます。

なお、土地に関して権利を有する権利者(土地所有者、借地権者など)は、起業者に対して裁決申請の請求を行い、起業者が裁決申請を行うことによって収用制度を活用することもできます。
詳細は、こちら